今回は2週間前に撮影したクウェート大学シュワイフキャンパスの花々をご紹介します。
書きたいことはたくさんあるのですが、更新する時間を見つけられずメモ帳にネタがたまっています。時間を効率よく使える人間になるのは高校生の時から目標です。
花、素晴らしいですね。
しかしこれらはすべて人工的に植えられた花で、庭師兼土木工事や掃除?もする海外労働者の人々が定期的に花を交換しています。
咲いた咲いたチューリップの花がーではないですが
いろんな花が赤白黄色ばかりでなくオレンジ、濃いピンク、薄いピンク、紫、ワインレッド、紺色など本当に色とりどり咲いています。
私の親友が花が大好きで、大阪の世界の花が咲いている植物園の写真を見せてくれたり、造花できれいなブーケを作ったり、とにかく感性が豊かで美しいものを集める才能がある女性です。実は最初そこまで花には関心がなくて、普通に好きですが猫と戯れたり、いい香りの石鹸を集める時間の方が癒されている気がしていました。しかし、彼女のおかげで身の回りの花に関心を持てて(いい写真があると送ってあげたいな、と思うようになりました)勉強に疲れた時には花をみたり写真を撮っています。
自然の色なのにこんなに鮮やかで綺麗で、素敵ですよね。陽ざしが強い分、反射して光っていてエネルギーをもらえる気がします。もともと砂漠だった土地なので、こうして人工的に植え無いと花は咲かないのですが、そう考えるとだいぶ数は減りましたが日本は野原や川辺に春になるとタンポポやホトケノザ、レンゲなど自然にきれいな花が咲くのですごく恵まれているなあと思います。
いきなりですが、桜について考えましょう。桜は大部分が、一応明治維新以降の改革で植えられた人工的なものではありますが日本の国の花ですし私は大好きです。お花見、春限定の素晴らしいイベントですね。桜といえば、いつもある古典文学を思い出します。それは高校時代に習った吉田兼好の『徒然草』の「花は盛りに 月は隈無きをのみ見るものかは」の章です。私はこれが非常に好きで(というより徒然草自体が好きです)、年に一回じっくりこの意味について考えます。高校時代の先生はどの方も恩師ばかりで頭が上がりませんが、古典の先生はまさに毎回「私に新しい風を吹き込む」先生でした。難解な古典も毎回すごく面白かったですね。母校の思い出は尽きませんが、さて例の「花は盛りに」について考えます。徒然草では「無常観」を軸にこの世のはかなさとそこにある美について書いている章が多くあります。「花は盛りに 月は隈無きをのみ見るものかは」の意味は「花(=桜)は満開のときを、月は隈(=雲一つなく陰りのない)のないときだけを観るものであろうか、いや、そうではない」=桜は散ってしまうからこそ、常でないからこそ美しいのだ。月は雲などがない照り輝く状態が常でないからこそ、美しく趣深いものなのだ、、、とここでも兼好の無常観が現れています。
はかなさの中にある美や「をかし」なことを見出す日本古典文学に感銘を受け、こうした感性を大切にしたいと思った高校時代。枯れたら即座に、すでに満開の新しい花に植え替えるこちらでも、この無常観や感性は伝わるでしょうか。日本文学は難しいけど、理解できたら本当に美しい。ありがたいことにクウェートで日本は大変好意を持たれており、テクノロジーが発達して賢い国、歴史のある国、漫画、秋葉原、、、、、と伝統的な部分もポップカルチャーも広く知っていただいております。授業で習ったのですが「お前は日本人だ」で「日本人のように賢い」という慣用句まであるそうです。こちらでいつか、漫画やアニメだけでなくこうした日本古典文学の趣気深さや雅な感性も理解してもらえる日がきたらいいなあと思います。
当時からアラビア語が大好きで独学で文字を覚え、サウジアラビアやクウェートの童謡を歌っていました。月日は流れ、いま私はクウェートに。
常に変わりゆく日常、けして同じ日などないのだから、もっともっと毎日を有意義に、大切にしなくてはいけないのに、過去を顧みると怠け者の憎い自分の姿を思い出します。選んでいただいたのだから本当に熱意をもって向上心を忘れず日々を過ごさなくていはいけないですね。
こちらで一回交通事故に遭った際も無常観を思い出し、人はいつ亡くなるるかわからないし、むしろこうして生きていることの方が奇跡だなとしみじみしました。
ただいま未明の四時半です。
日本は十時半ですね。
日本時間でいう3月14日2時半ごろでしょうか。
愛媛、広島、高知などで最大震度5の地震がありました。
私の家族は震度4地域だったようで心配しましたが全員無事でした。
クウェート人の友達が、「無事なように祈るから心配しないでね。」「大丈夫?」とメッセージをくれました。優しい。
どうか日本のみなさん、ご無事でいてください。
夜明けのアザーンが聞こえてまいりました。
私はそろそろ就寝の準備を始めます。
おやすみなさい。
※
花の写真は文章の後も掲載していますのでよろしければご覧ください。
親友によりますと、バナナおような花はアロエの花のようです。
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